大分市の外壁リフォーム｜塗装・張替えの違いと費用の目安

2025年10月30日

【結論】

大分市の外壁リフォームは「塗装」が延床30坪（外壁面積約150㎡）で総額80万〜150万円、「張替え/重ね張り（カバー）」が150万〜320万円が目安です。潮風と強い日射の影響を受けやすい沿岸（生石・坂ノ市・佐賀関）はラジカル以上の塗料や高耐食金属サイディングが有利。劣化が軽微なら塗装、反り・浮き・雨漏り・凍害が見られる場合は張替え/カバーを検討。見積は「製品名（塗料/外壁材）・塗布量/張り坪数・工程・下地補修・防水取り合い・保証」を明記し、地元3社の同一仕様で相見積が最短ルートです。

第1章｜外壁リフォームの“基本ルールと相場感”（大分市版）

塗装（150㎡・標準3回塗り・足場/洗浄/補修込の目安、税込）
- ウレタン：72万〜92万円（耐用7〜10年）
- シリコン：80万〜110万円（耐用10〜13年）
- ラジカル：95万〜120万円（耐用12〜15年）
- フッ素：110万〜140万円（耐用15〜20年）
- 無機/ハイブリッド：120万〜160万円（耐用18〜25年）
- 付帯塗装（雨樋・破風・軒天・雨戸等）：+10万〜25万円
- シーリング打替え（窯業サイディング）：+12万〜25万円
張替え/重ね張り（200〜300㎡の外壁材ではなく“外壁150㎡＝約45〜50坪”換算の家の目安）
- 窯業系サイディング張替え：200万〜350万円（既存撤去・通気胴縁・防水紙・役物）
- 金属サイディング重ね張り（カバー）：150万〜300万円（既存上に胴縁＋通気層）
- モルタル外壁の金属サイディングカバー：180万〜320万円（下地調整が多め）
大分市の気候特性
- 年間降雨は多め、梅雨・台風期の暴風雨、別府湾沿岸は塩害リスク
- 夏季日射強めで南面の退色・チョーキングが進行しやすい

第2章｜塗装か張替え/カバーか？判断基準

塗装が向くケース
- クラックが軽微、サイディングの反り・浮きが少ない
- 防水層（防水紙）や構造に問題がなく、仕上げの更新で十分
張替え/カバーが向くケース
- サイディングの反り/割れ/釘浮きが多数、シーリング破断から雨水侵入
- モルタルの浮き・凍害、内部合板の腐朽、雨漏り跡がある
- デザイン大幅変更・断熱強化を同時にしたい
工法比較（ざっくり）
- 塗装：低コスト・軽工期・意匠は既存踏襲、下地次第
- カバー：中コスト・断熱/遮音UP・廃材少、厚み増による取り合い調整必要
- 張替え：高コスト・ゼロリセットで安心・自由度高、産廃多

第3章｜塗料と外壁材の選び方（大分の立地条件で最適化）

塗装の推奨
- ラジカル（最適解になりやすい）：日本ペイント「パーフェクトトップ」、エスケー化研「エスケープレミアムシリコン」
- フッ素/無機（長期）：関西ペイント「アレスダイナミックMUKI」、日本ペイント「ファイン4Fセラミック」
- 屋根同時施工で足場効率化：-8万〜15万円の圧縮期待
サイディング材の推奨
- 金属サイディング（SGL＋遮音断熱材一体）…沿岸の塩害に強い、軽量
- 窯業系16mm以上＋高耐候塗膜…意匠性とコスパのバランス
- 防水紙は透湿防水シートの上位品、通気胴縁で通気層を確保
取り合いディテール
- 窓・水切り・見切り・開口部の三角シール、換気フード・電気配管の貫通処理を厳格に

第4章｜面積別の概算早見表

塗装（3回塗り）
- 外壁120㎡（約25坪）：62万〜118万円
- 外壁150㎡（約30坪）：80万〜150万円
- 外壁180㎡（約35坪）：95万〜168万円
- 外壁220㎡（約40坪）：110万〜192万円
金属サイディングカバー（断熱材一体の標準クラス）
- 外壁120㎡：150万〜230万円
- 外壁150㎡：180万〜280万円
- 外壁180㎡：210万〜320万円
- 外壁220㎡：240万〜360万円
注記：3階建/複雑形状は+10〜20％。張替えは撤去・産廃で+20〜50万円程度上振れ

第5章｜大分市の具体的な事例・実績

事例A｜大分市生石・築14年サイディング・30坪・塗装

施工：2024年9月
仕様：足場・高圧洗浄・シーリング打替え・ラジカル（NP パーフェクトトップ）3回塗り、付帯塗装
価格：総額115万円
効果：海側面のチョーキング解消、南面退色を抑制、目地痩せ再発を低減

事例B｜大分市稙田・築22年モルタル・35坪・金属サイディングカバー

施工：2023年11月
仕様：胴縁通気工法、SGL金属サイディング断熱一体、開口部役物一新、廻縁水切り交換
価格：総額268万円
効果：断熱・遮音性向上、雨筋汚れが付きにくく外観刷新

事例C｜大分市坂ノ市・築28年サイディング・32坪・張替え

施工：2024年5月
仕様：既存撤去→透湿防水シート上位品→通気胴縁→窯業16mm高耐候塗膜、三角シール徹底
価格：総額296万円
効果：漏水リスクをゼロリセット、開口周りの腐朽改善、メンテナンス周期が延長

第6章｜専門家コメント

「沿岸は“塩害＋日射”で南面と海面側が先に劣化。塗装は製品名と塗布量（m²あたりml）、シーリングは“打替え”と可塑剤タイプの明記が品質差になります。」
「張替え/カバーは通気層と防水紙が命。窓まわりの防水テープ、端部の水返し、貫通部の防水ブーツまで写真記録を取る会社を選ぶと安心です。」

第7章｜見積書の読み方（実務チェックリスト）

塗装
- 塗料のメーカー・製品名・グレード（例：NP パーフェクトトップ）
- 塗布量と回数（下1・中1・上1／150㎡で既定ml×缶数）
- 下地補修数量（クラックm/錆部位/脆弱部除去）
- シーリング工法（打替えor増し打ち）と材料名
張替え/カバー
- 外壁材のメーカー・品番・厚み（窯業16mm以上、金属はSGL表記）
- 透湿防水シート規格、通気胴縁の寸法・ピッチ
- 役物（見切・水切・コーナー・開口部）の数量と材質
- 既存撤去・産廃費、仮設足場・メッシュ、安全費
共通
- 施工保証年数／製品保証の扱い
- 工程ごとの写真提出（防水紙・テープ・三角シール・塗り重ね）
- 雨天順延と追加単価表の有無

第8章｜スケジュールとベストシーズン

現地調査〜見積：1〜3日
色・素材決定〜契約：3〜10日（A4実物板の屋外確認推奨）
工期目安
- 塗装：10〜18日（天候により前後）
- カバー/張替え：12〜25日（撤去・下地補修含む）
ベストシーズン：3〜6月、10〜11月（乾燥安定）
梅雨・台風対策：可使時間順守、下地含水率12〜15％以下、日締め防水・養生徹底

第9章｜費用最適化と補助制度（2025年時点）

コスト最適化
- 屋根・雨樋・付帯を同時施工で足場を1回に
- 同一仕様の相見積で価格の妥当性と工程の丁寧さを比較
- 金属部が多い家は防錆下塗＋上位塗料で再塗装周期を延ばす
補助・支援の例
- 省エネ・断熱改修（内窓や断熱材同時）が対象の国/県/市補助が年度により公募
- 大分市の住宅改修助成（子育て・高齢者向け等で外装が対象/対象外の年度あり）
申請のコツ
- 多くは着工前申請、見積書・製品仕様書・施工前写真が必要
- 最新情報は大分市役所住宅支援窓口・大分県公式サイトで確認

第10章｜よくある落とし穴と回避策

極端に安い塗装見積
- 回避：塗布量不足・下塗省略を疑い、缶数・仕様書と工程写真を要求
カバーで雨漏り原因を放置
- 回避：原因部位（窓上・入隅・配管貫通）を特定して補修後に施工
シーリング“増し打ち”のみ
- 回避：基本は既存撤去の“打替え”。劣化が強ければ撤去前提
色選びの後悔
- 回避：A4実物板を南面・北面で朝/昼/夕に確認、3〜5分艶を検討
近隣トラブル
- 回避：着工前挨拶、洗浄・騒音工程の周知、車両・養生計画の共有

第11章｜今日やることチェックリスト

外壁の劣化セルフ診断（チョーキング・ひび・反り・苔）
外壁材の種類（窯業/モルタル/金属）と築年数を確認
同一仕様で3社に調査依頼（塗料/外壁材・工程を固定）
見積の「製品名・塗布量/張り坪・工程・保証」を赤ペンチェック
希望着工時期を決め、梅雨・台風期を避けた工程表を作成

第12章｜依頼先の選び方

確認したい登録・資格
- 建設業許可（塗装工事業／板金工事業／大工工事業）
- 外装劣化診断士／一級・二級建築施工管理技士
- 足場の組立て等作業主任者
信頼のサイン
- 工程写真の提出（開缶・下地・防水紙・塗り重ね）
- メーカー標準仕様準拠の見積書
- 近隣挨拶の代行、1年・3年の定期点検制度