大分市でリノベーションするなら？費用と施工事例まとめ

2025年10月31日

【結論】

大分市の戸建・マンションのリノベーション費用は、表層刷新（内装中心）が80万〜260万円、部分リノベ（LDK拡張・水回り一新・一部断熱/窓）が300万〜900万円、フルリノベ（間取り再編＋外皮性能＋設備総替え）が900万〜2,000万円前後が目安（延床30坪/専有60〜80㎡クラス、外構別・下地状況で上下）。成功の鍵は「購入/計画前の劣化診断→同一仕様の相見積→工程写真と保証の契約化」。沿岸は塩害対策（SGL・SUS・塩害仕様フード）、高台は風圧・断熱・気密を重視しましょう。

第1章｜大分市のリノベーション“基本ルールと相場感”

改修レベル別の目安（税込）
- 表層リフレッシュ（全室クロス・床一部・照明・小修繕）：80万〜260万円
- 部分リノベ（LDK化・水回り2点・内窓/断熱一部）：300万〜900万円
- フルリノベ（間取り再編・水回り総替・断熱窓・屋根外壁のいずれか）：900万〜2,000万円
部位別の参考
- キッチン入替：60万〜140万円（対面化90万〜180万円）
- 浴室UB：80万〜160万円（在来→UBは100万〜190万円）
- トイレ：20万〜45万円、洗面：4万〜15万円
- 内窓：1窓3.5万〜12万円、玄関ドア：20万〜45万円
- 外壁塗装：80万〜150万円、屋根カバー：70万〜180万円
- 断熱（天井/床/壁）：10万〜120万円
変動要因
- 雨漏り・白蟻・配管/電気老朽、アスベスト、足場、搬入動線、管理規約（マンション）

第2章｜計画の進め方（失敗しない段取り）

事前診断
- 床下・小屋裏・外装・配管・分電盤・換気ダクトを点検、写真で共有
仕様と見積
- 製品型番・面積/数量・施工基準値（塗布量/重ね幅/ビスピッチ）を明文化し、同一仕様で3社相見積
実物確認
- 水回りショールーム、床・クロス・タイルのA4以上サンプルを現地光で確認
契約化
- 工程写真提出、追加時の単価表、保証（施工/製品）、引渡資料の明記

工程管理
- 住みながらならゾーニング施工、在庫品中心で工期短縮、梅雨・台風期の養生計画

第3章｜プラン別概算早見表（戸建30坪／マンション70㎡の目安）

表層リフレッシュ
- 戸建：100万〜220万円／マンション：80万〜180万円
LDK中心の部分リノベ
- 戸建：300万〜700万円（キッチン対面化＋内装＋内窓6）
- マンション：280万〜600万円（梁欠き配慮・直貼り遮音床）
フルリノベ
- 戸建：900万〜1,800万円（間取り再編＋断熱窓＋水回り総替＋一部外装）
- マンション：800万〜1,500万円（配管・電気の更新範囲で上下）
係数
- 劣化大＋15〜35％、沿岸塩害仕様＋3〜8％、3階/複雑形状＋10〜25％

第4章｜大分市の実例まとめ

事例A｜戸建LDKリノベ（回遊動線×デザイン）

場所：大分市田尻／延床30坪
施工：2024年9月／キッチン対面化（LIXIL リシェルSI2550）、腰壁造作、レール＋間接照明、床オーク柄フロアタイル、内窓4
費用：総額188万円／工期：4日
効果：家事動線-20％、会話量UP、写真映え

事例B｜浴室×断熱アップ（在来→UB＋内窓）

場所：高城新町
施工：2024年10月／TOTO サザナ1616、浴乾200V、断熱床、樹脂内窓
費用：総額168万円／工期：6日
効果：冬の底冷え解消、梅雨の乾燥が快適

事例C｜外装×屋根カバー（沿岸・塩害対策）

場所：生石
施工：2024年10月／屋根SGL横葺t0.4＋高耐久ルーフィング、外壁ラジカル塗装、全目地打替え
費用：総額238万円（足場込）／工期：14日
効果：台風時の安定、再塗装周期の延長

事例D｜マンション70㎡・内装全面＋内窓

場所：高砂町
施工：2023年12月／全室クロス、床フロアタイル、プラマードU×6
費用：総額142万円（補助前）／工期：7日
効果：結露ほぼ解消、冬の体感UP、騒音低減

事例E｜空き家再生→戸建賃貸化（包括改修）

場所：高城台・築38年・30坪
施工：2024年9月／屋根SGLカバー、外壁ラジカル、内窓6、キッチン・UB更新、天井床断熱、配管一部樹脂化
費用：総額598万円／工期：8週間
効果：家賃11.2万円で即成約、回収9.5年想定

第5章｜地域特性に合わせた設計ポイント

沿岸（生石・坂ノ市・佐賀関）
- 材料：SGLガルバ・SUSビス・塩害仕様フード、ホーロー/ステンレス面材
- 運用：年1〜2回の清水洗い、端部処理の徹底
高台・角地（明野・高城台）
- 風圧：立平葺・役物固定強化、風圧シャッター
- 断熱：内窓＋天井/床断熱、気流止めで底冷え抑制
多湿・梅雨
- 施工：可使時間・乾燥養生厳守、換気ダクト径と曲がり数を設計

第6章｜専門家コメント

「リノベの満足度は“数値と記録”で担保できます。塗布量・重ね幅・ビスピッチ、Uw/R値、風量・絶縁の試験記録を見積と完了報告で突き合わせましょう。」
「大分は塩害・強風・多湿の影響が大。材質指定（SGL・SUS）と換気・断熱のバランス設計が長持ちの近道です。」

第7章｜見積書の読み方（実務チェックリスト）

製品型番・性能値（Uw/η・R値・塗料名・板厚・ルーフィング規格）
数量根拠（m²・m・台数・缶数・回数・役物点数）
下地補修（クラックm、腐朽交換、シーリング工法、配管延長m）
施工基準値（塗布量・重ね幅・ビスピッチ・含水率・可使時間）
付帯費（養生・撤去・産廃・足場・搬入・駐車）
工程写真提出、試運転記録（風量・漏水・絶縁）、保証（施工/製品）

第8章｜スケジュールとベストシーズン

現地調査〜概算：1〜3日（中古購入は同行推奨）
仕様確定・見積調整：1〜2週間（ショールーム/サンプル確認）
発注〜納品：1〜3週間（品薄時＋2〜4週間）
工期目安
- 表層：5〜10日、部分：2〜4週間、フル：1.5〜4カ月
ベストシーズン：3〜6月／10〜11月（乾燥安定）
梅雨・台風期：順延条件・仮設計画・材料保管（室内）を事前合意

第9章｜費用最適化と補助制度（2025年時点）

コスト最適化
- 足場が絡む屋根・外壁・窓は同時施工（-8万〜15万円）
- 在庫型番・規格寸法採用、特注は最小限
- 職種同日段取りで工期短縮、仮住まい費を圧縮
補助・支援
- 国：先進的窓リノベ、給湯省エネ、住宅省エネキャンペーン
- 県/市：耐震・省エネ・子育て/高齢者向けの上乗せ制度（年度変動）
申請のコツ
- 多くは着工前申請・製品型番・性能要件・施工前後写真が必須。締切に注意

第10章｜よくある落とし穴と回避策

契約後の大幅追加
- 回避：数量仮定と追加単価表を契約書添付、解体後に協議ポイントを設定
配管・電気の更新漏れ
- 回避：分電盤容量・専用回路、給排水材質・勾配を事前点検
仕様の後出し・色ブレ
- 回避：型番・色番・配灯図・造作図を着工前確定、A4以上サンプルで現地確認
施工記録が残らない
- 回避：工程写真・試験記録・使用材料一覧の提出を契約条項化

第11章｜今日やることチェックリスト

優先目的（快適/時短/デザイン/省エネ/耐久）を決める
図面・寸法・方位・設備位置を整理、気になる症状を撮影
欲しい製品の型番候補と色を3パターン用意
同一仕様で3社に現地見積依頼（提出期限設定）
補助金の募集状況と着工前申請の要否を確認

第12章｜依頼先の選び方

確認したい資格・体制
- 建設業許可（建築/内装/管/電気/塗装/板金等）
- 一級/二級建築士、施工管理技士、既存住宅状況調査技術者、給水装置工事主任技術者、第二種電気工事士
信頼のサイン
- 診断→設計→見積→工程写真→保証の一貫体制
- 地域特性（塩害・強風・多湿）に即した材質・仕様提案
- 1年・3年点検、台風後の臨時点検体制