別府市の屋根工事｜費用の目安と施工会社の選び方

2025年11月6日

【結論】

別府市の屋根工事相場は、30坪（屋根80〜100㎡）で「部分修理」1.5万〜15万円、「棟板金/谷樋など中規模」8万〜45万円、「屋根塗装」58万〜120万円、「金属カバー工法」98万〜185万円、「葺き替え」145万〜320万円が目安。海風・強日射・温泉ガス（硫黄分）の影響がある別府では、SGL（高耐食ガルバ）＋高耐久ルーフィング＋樹脂貫板＋SUSビスを標準化し、金属部の防錆を強化するのが長持ちの鉄則。施工会社選びは「診断の精度（散水/小屋裏/ドローン）」「見積の具体性（材料名・板厚・ルーフィング・ビスピッチ）」「工程写真・含水率/膜厚等の品質記録」「部位別保証・アフター対応」で見極めましょう。

第1章｜別府市の屋根工事“相場早見表”（80〜100㎡目安・税込）

部分修理
- スレート差し替え（数枚）：1.5万〜5万円
- 瓦の差し直し・ラバーロック応急：2万〜8万円
- 棟板金の再固定・端部シール：1.5万〜5万円
中規模修繕
- 棟板金交換（樹脂貫板＋SUSビス／棟10〜20m）：8万〜20万円
- 谷樋交換（SUS/SGL 1本5〜8m）：8万〜25万円
- 取り合い板金やり替え・立上りルーフィング増張：5万〜25万円
面対応（全体工事）
- 屋根塗装（3工程）
  - シリコン：58万〜88万円／ラジカル：62万〜95万円／フッ素：78万〜120万円
- 金属カバー（スレート→SGL）：98万〜185万円
- 葺き替え
  - スレート→新規スレート：150万〜230万円
  - 瓦→金属（SGL）：200万〜320万円
付帯
- 足場：12万〜20万円、雨樋全交換：10万〜25万円、雪止め：1万〜5万円

第2章｜工法の選び方（原因・劣化度・目的で決める）

部分修理で足りる
- 浸入口が一点（棟端部・谷・取り合い）、野地健全（腐朽/たわみなし）
屋根塗装が向く
- 色褪せ・チョーキング・軽微な割れ。素地健全で再防水・美観回復が目的（スレート/金属）
カバー工法が向く
- スレートの経年劣化、断熱/遮音向上や短工期を重視、下地腐朽は軽微
葺き替えが妥当
- 雨漏り複数・下地腐朽・瓦ズレ多発、軽量化（瓦→金属）やアスベスト年代更新をしたい

第3章｜別府の環境に合わせた“長持ち仕様”

金属・板金
- 屋根材：SGL 0.35〜0.5mm、仕上げはフッ素/高耐候・遮熱推奨
- ビス：ステンレス（SUS）座金付、ピッチ150〜200mm
- 棟下地：樹脂（人工木）貫板を採用、端部は変成シリコンで二重止水
防水下地
- ルーフィング：改質アスファルト（粘着/自着）を標準、谷・立上りは二重処理（例：田島 PカラーEX＋）
塗装時の下地づくり
- スレート：バイオ洗浄→浸透シーラー（脆弱時2回）→縁切り（タスペーサー）
- 金属：ケレンST2/3→2液エポ防錆→高耐候上塗り（遮熱）

第4章｜具体的な施工事例

事例A｜石垣東・スレート95㎡・金属カバー

2024年10月／ニチハ「横暖ルーフS（SGL遮熱）」＋改質アスファルト、樹脂貫板＋SUSビス
総額：162万円／効果：小屋裏温度-2℃、台風時のばたつき解消、塩害耐性向上

事例B｜亀川・瓦120㎡・谷樋穴あき修理

2023年11月／谷板金SUSへ更新、下部ルーフィング増張、周辺瓦差し直し
総額：24.6万円／効果：大雨時の漏水解消、落ち葉詰まり低減

事例C｜鉄輪・金属85㎡・フッ素遮熱塗装

2024年5月／手工具ケレンST2→2液エポ防錆→SK「クールタイトF」
総額：98万円／効果：白錆再発抑制、体感温度低下、色持ち改善

第5章｜専門家コメント

「別府は“海風＋日射＋温泉ガス”の複合環境。金属端部の腐食対策としてSGLやSUS部材、2液エポ防錆、端部二重シールを標準化すべきです。」
「診断は散水試験と小屋裏確認で浸入口を一点化。施工品質は“ルーフィングの重ね幅・含水率（概ね15％以下）・ビス本数・工程写真”の記録で担保できます。」

第6章｜施工会社の選び方（失敗しないチェックリスト）

登録・資格
- 建設業許可（屋根/板金/大工/塗装）、かわらぶき技能士、建築施工管理技士
- 高所作業（フルハーネス）・石綿作業主任者（該当時）
診断力
- ドローン＋小屋裏点検、必要なら試験開口・散水試験を提案
- 診断写真・位置図・劣化台帳・優先度の提示
見積の具体性
- 屋根材の品名・板厚・塗装種、ルーフィング品名
- 役物数量（軒先・ケラバ・谷・棟・換気・雪止め）、留め付け方法（SUSビス/ピッチ）、樹脂貫板の明記
- 塗装時は下塗り種別（浸透/2液エポ）・縁切り数量、規定塗布量/缶数
- 仮設（足場）・撤去処分（石綿時の対応）・保証の範囲
品質管理とアフター
- 工程写真、含水率/膜厚/天候ログの提出
- 雨漏り保証（5〜10年目安）・塗膜保証と定期点検（1年/3年）

第7章｜スケジュールとベストシーズン

調査〜見積：2〜5日（緊急は当日応急可）
工期目安：部分補修半日〜2日／塗装2〜5日／カバー3〜5日／葺き替え5〜8日
ベストシーズン：3〜6月／10〜11月（乾燥安定）
梅雨・台風期の注意：日締め仮防水、可使時間厳守、材料保管と飛散対策

第8章｜費用最適化と補助・保険（2025年時点の例）

コスト最適化
- 外壁塗装・雨樋更新と同時に足場共用（-8万〜15万円）
- 棟・谷・取り合いを同時是正で再訪コスト削減
- 海側＝上位仕様（フッ素/遮熱・SUS）／他面＝標準で面別最適化
補助・支援
- 大分市/大分県の住宅改修・省エネ/防災助成（年度により変動）
- 遮熱・断熱強化は国の補助事業対象の年も（着工前申請必須）
火災保険
- 風災・雹災被害は適用の可能性。被害写真・見積・報告書を準備（経年は対象外）