大分市の中古住宅リフォーム｜購入後の費用相場と実例まとめ

2025年10月30日

【結論】

大分市で中古住宅を購入→入居前にリフォームする場合の総額は、軽微な入居前整備（内装中心）が50万〜180万円、標準改修（内装＋水回り1〜2点＋部分外装/窓）が180万〜600万円、包括改修（外皮・水回り総替え・断熱/窓・配管/電気まで）が600万〜1,500万円が目安（戸建30坪前後・外構別、下地状態で上下）。成功の鍵は「購入前（申込〜契約前）に同行調査」「同一仕様で3社相見積」「工程写真・保証の契約化」。沿岸（生石・坂ノ市・佐賀関）は塩害対策、高台（明野・高城台）は風圧・断熱を最適化しましょう。

第1章｜大分市の中古住宅リフォーム“基本ルールと相場感”

改修レベル別（戸建30坪の目安、税込）
- 表層リフレッシュ（壁紙・床・照明・小修繕）：50万〜180万円
- 標準パッケージ（内装＋水回り1〜2点＋一部窓/外装）：180万〜600万円
- 包括改修（外皮・水回り総替え・断熱窓・配管/電気・耐震一部）：600万〜1,500万円
主要部位の相場
- キッチン入替：45万〜120万円（対面化90万〜220万円）
- 浴室（UB）：80万〜160万円（在来→UBは100万〜190万円）
- トイレ：20万〜45万円、洗面：4万〜15万円
- 内装（6畳）：壁紙3.5万〜9万円、床CF2.5万〜5万円／フロアタイル4万〜9万円
- 外壁塗装（30坪150㎡）：80万〜150万円、屋根カバー：70万〜180万円
- 窓（内窓）：1窓3.5万〜12万円、玄関ドア：20万〜45万円
- 配管更新：25万〜80万円、分電盤/専用回路：8万〜25万円
- 耐震補強（部分〜標準）：40万〜280万円
変動要因
- 雨漏り・白蟻・腐朽・配管劣化、アスベスト有無、足場有無、搬入経路

第2章｜購入前後の進め方（失敗しない段取り）

購入前
- 物件内見時に施工店またはインスペクター同行（床下/小屋裏/分電盤/水圧確認）
- ざっくり概算と優先順位（止水→設備→窓断熱→内装）を作成
売買契約〜引渡し前
- 同一仕様で3社相見積（型番・面積・工程を固定）
- 工程写真提出・保証・追加時単価の条項化
- ショールームで水回り・内装現物確認（色番確定）
引渡し〜着工
- 解体後の追加点検（床下・配管・土間）→発見事項は単価表で精算
- 近隣挨拶・仮住まい/鍵管理・工期表の共有

第3章｜パッケージ別の概算早見表（戸建30坪モデル）

表層リフレッシュA
- 内容：全室クロス、LDK床フロアタイル、照明LED、ハウスクリーニング
- 予算：80万〜160万円／工期：5〜10日
標準パッケージB
- 内容：キッチン or 浴室のどちらか更新、トイレ、内窓6〜8窓、内装、局所外装補修
- 予算：250万〜520万円／工期：2〜4週間
包括改修C
- 内容：キッチン＋浴室＋洗面＋トイレ、屋根外壁（いずれかor両方）、内窓10窓、天井床断熱、配管/分電盤更新
- 予算：700万〜1,400万円／工期：1.5〜4カ月
係数
- 劣化大（雨漏り・白蟻）＋15〜35％、3階/複雑形状＋10〜25％、沿岸塩害仕様＋3〜8％

第4章｜大分市の中古×部位別ポイント（地域最適化）

沿岸（生石・坂ノ市・佐賀関）
- 屋根外装：SGLガルバ×SUSビス、塩害仕様フード
- 水回り：ステンレス/ホーロー多用、換気強化
高台・角地（明野・高城台）
- 屋根：立平葺きや固定強化、風圧シャッター
- 断熱：内窓＋天井/床断熱で底冷え対策
省エネ・補助と相性
- 先進的窓リノベ、給湯省エネ、自治体上乗せ（年度要件確認）

第5章｜大分市の具体的な実例

事例A｜30坪・入居前リフレッシュ（金池南）

施工：2024年10月
仕様：全室クロス量産、LDKフロアタイル、照明LED、スイッチ白化、ハウスクリーニング
費用：総額138万円／工期：8日
効果：写真映えと清潔感が向上、入居直後の手離れ良好

事例B｜30坪・標準改修（稙田）

施工：2024年6月
仕様：TOTO サザナ1616、LIXIL ミッテ2550、トイレ更新、内窓6、内装一式、外壁補修+部分塗装
費用：総額458万円／工期：3週間
効果：家事負担と光熱費を同時改善、浴室の底冷え解消

事例C｜32坪・包括改修（高城台・築35年）

施工：2023年12月
仕様：屋根SGLカバー、高耐久ルーフィング、外壁ラジカル塗装、キッチン/浴室/洗面/トイレ更新、内窓10、天井床断熱、分電盤更新・配管樹脂化
費用：総額1,128万円／工期：3カ月
効果：冬の体感温度UP、結露ほぼ解消、メンテ周期延長

第6章｜専門家コメント

「中古は“解体してみないと”の不確定が常。数量仮定と追加単価表を契約に添付し、工程写真で合意形成を。」
「大分は塩害・強風・多湿が同居。SGL・SUS・塩害仕様フード、乾燥養生と換気計画、窓＋断熱の同時実施が満足度を押し上げます。」

第7章｜見積書の読み方（実務チェックリスト）

製品型番・性能値（Uw/R値・塗料名・天板/浴槽素材）
数量根拠（面積m²・長さm・缶数/台数・回数・役物点数）
下地補修数量（クラックm、腐朽交換m、シール延長m、配管延長m）
付帯（養生・撤去・産廃・足場・搬入）と単価
工程写真の提出（下地→防水→仕上げ、絶縁/風量/漏水テスト）
施工/材料保証の年数、免責、アフター点検（1年・3年）

第8章｜スケジュールとベストシーズン

現地調査〜概算：1〜3日（同行調査推奨）
仕様確定〜見積調整：1〜2週間（ショールーム確認）
発注〜納品：1〜3週間（品薄時＋2〜4週間）
工期目安：表層5〜10日／標準2〜4週間／包括1.5〜4カ月
ベストシーズン：3〜6月・10〜11月（乾燥安定）
梅雨・台風期：順延条件・養生・材料保管（室内）を事前合意

第9章｜費用最適化と補助制度（2025年時点）

コスト最適化
- 屋根・外壁・窓は足場共用（-8万〜15万円）
- 在庫型番・規格寸法採用、特注は最小化
- 水回り・内装の同日段取りで出張費圧縮
補助・支援
- 国：先進的窓リノベ、給湯省エネ、住宅省エネキャンペーン
- 県・市：耐震・省エネ・移住/空き家活用の上乗せ（年度で変動）
申請のコツ
- 着工前申請が原則。製品型番・性能要件・施工前後写真が必須
- 最新情報は大分市役所・大分県公式・国交省/環境省サイトで確認

第10章｜よくある落とし穴と回避策

契約後に大幅追加
- 回避：数量仮定と追加単価表を契約書に添付、解体後の協議ポイントを明文化
足場の二度掛け
- 回避：屋根・外壁・雨樋・窓を同時期に
仕様の後出し変更
- 回避：型番・色番・配置を着工前に確定、サンプル/ショールームで最終確認
結露や臭いが残る
- 回避：内窓＋換気の見直し、床下防湿・気流止めを併用

第11章｜今日やることチェックリスト

購入候補の物件情報（築年・面積・屋根外壁材・立地）を整理
気になる症状（雨染み・結露・傾き・設備老朽）を写真で記録
優先目的（入居時期・省エネ・デザイン・長持ち）を決める
同一仕様で3社に同行調査依頼（提出期限設定）
補助金の募集状況と着工前申請の要否を確認

第12章｜依頼先の選び方

確認したい資格・体制
- 建設業許可（建築/内装/管/電気/塗装/板金等）
- 一級/二級建築士、既存住宅状況調査技術者、外装劣化診断士、給水装置工事主任技術者、第二種電気工事士
信頼のサイン
- 診断→設計→見積→工程写真→保証の一貫体制
- 地域特性（塩害・強風・多湿）に即した材質・仕様提案
- 1年・3年点検、台風後の臨時点検体制