別府市の外壁リフォーム｜塗装と張り替えの違い・費用相場を徹底解説

2025年11月4日

【結論】

別府市の外壁リフォームは「塗装＝表面保護・意匠刷新」「張り替え/重ね張り（カバー）＝下地からの機能更新・断熱/耐久強化」という役割が違います。相場は30坪（外壁面積約150㎡）で、塗装が80万〜160万円、金属サイディングのカバーが150万〜320万円、既存撤去の張り替えが200万〜380万円。温泉地特有の湿気・スケール（水垢）と海風の塩害、強風（海風/谷風）を前提に、塗装はラジカル以上の高耐候、張替/カバーはSGL金属＋SUS金物＋通気層を基本に。見積は「製品名（塗料/外壁材）・塗布量/張り坪数・工程・下地補修・防水ディテール・固定仕様（ビス種/ピッチ）・保証・工程写真」を明記、地元3社の同一仕様相見積が成功の最短ルートです。

第1章｜別府市の外壁“基本ルールと相場感”

塗装（150㎡・3回塗り・足場/洗浄/補修込、税込の目安）
- ウレタン：72万〜92万円（耐用7〜10年）
- シリコン：80万〜110万円（耐用10〜13年）
- ラジカル：95万〜120万円（耐用12〜15年）
- フッ素：110万〜140万円（耐用15〜20年）
- 無機/ハイブリッド：120万〜160万円（耐用18〜25年）
- 付帯塗装（雨樋・破風・軒天・雨戸等）：+10万〜25万円
- シーリング打替え（窯業サイディング）：+12万〜25万円
張り替え/重ね張り（150㎡規模の家の目安）
- 金属サイディング重ね張り（SGL＋断熱一体）：150万〜320万円（胴縁通気・役物含む）
- 窯業サイディング張り替え（既存撤去＋通気層）：200万〜380万円（産廃・役物含む）
別府の環境係数（上下要因）
- 塩害対応（SUSビス・塩害仕様フード・端部防錆）：+3〜8％
- 温泉スケール/硫黄対策（洗浄・薬剤・面材選定）：+2〜5％
- 高台・強風地区（観海寺・石垣/内成）：固定仕様・役物強化で+3〜6％

第2章｜塗装と張替/カバーの違い（判断基準）

塗装が向くケース
- ひび・チョーキングなど表層劣化が中心、サイディングの反り/浮きが軽微
- 防水紙・下地が健全、意匠刷新と防水・耐候更新が目的
- 施工ポイント：高圧洗浄（温泉スケールに対応した薬剤併用）、規定塗布量厳守、シーリングは原則「撤去打替え」
張り替え/カバーが向くケース
- 反り・割れ・釘浮きが多数、雨漏り跡・内部合板の腐朽、断熱/遮音強化もしたい
- カバーは産廃少・短工期、張り替えは“ゼロリセット”で安心（コストは上）
- 施工ポイント：通気層確保、防火・防水ディテール徹底、SGL×SUSで塩害対策

第3章｜塗料と外壁材の選び方（別府最適化）

塗装（高耐候を前提に）
- ラジカル（最適解になりやすい）：日本ペイント「パーフェクトトップ」、エスケー化研「エスケープレミアムシリコン」
- フッ素/無機（長期）：関西ペイント「アレスダイナミックMUKI」、日本ペイント「ファイン4Fセラミック」
- 洗浄は温泉スケール対策の中性〜弱酸性クリーナー併用、乾燥養生を厳守
外壁材（張替/カバー）
- 金属サイディング：SGL（Zn‑Mg‑Alめっき）＋断熱材一体、軽量で塩害に強い
- 窯業16mm以上＋高耐候塗膜：意匠性重視、通気同時確保
- 防水紙は上位透湿防水シート、三角シール・開口部防水テープを徹底
固定・金物
- ビスはSUS（座金付推奨）、谷・役物端部は防錆塗布・シールで多重処理
- 外部フード等は塩害仕様、年1〜2回の清水洗い計画

第4章｜面積別の概算早見表

塗装（3回塗り）
- 外壁120㎡（約25坪）：62万〜118万円
- 外壁150㎡（約30坪）：80万〜160万円
- 外壁180㎡（約35坪）：95万〜178万円
- 外壁220㎡（約40坪）：110万〜200万円
金属サイディングカバー（断熱材一体・標準クラス）
- 外壁120㎡：150万〜230万円
- 外壁150㎡：180万〜300万円
- 外壁180㎡：210万〜340万円
- 外壁220㎡：240万〜380万円
注記：3階建/複雑形状は+10〜20％、張替は撤去・産廃で+20〜50万円上振れ

第5章｜別府市の具体的な事例・実績

事例A｜北浜・築14年サイディング・30坪（塗装）

施工：2024年9月
仕様：高圧洗浄（スケール対応）→シーリング撤去打替え→ラジカル（NP パーフェクトトップ）3回塗り、付帯塗装
価格：総額118万円
効果：温泉スケールの固着を抑制、南面退色の進行を抑えた

事例B｜観海寺・築22年モルタル・35坪（金属サイディングカバー）

施工：2023年11月
仕様：胴縁通気、SGL金属サイディング断熱一体、開口部役物一新、外部フード塩害仕様
価格：総額272万円
効果：断熱・遮音性向上、塩害の錆発生リスク低減、外観一新

事例C｜上人ケ浜・築28年サイディング・32坪（張替）

施工：2024年5月
仕様：既存撤去→透湿防水シート上位品→通気胴縁→窯業16mm高耐候塗膜、三角シール徹底
価格：総額306万円
効果：漏水リスクをゼロリセット、開口周りの腐朽改善

第6章｜専門家コメント

「別府は“塩・湿・風”の三重条件。塗装は製品名と塗布量（m²あたりml）、シーリングは“撤去打替え”と可塑剤の種類を確認。カバー/張替は通気層・開口部の防水テープ・端部の水返しまで写真記録を。」
「外部フードや金物は塩害仕様で統一。年1〜2回の清水洗いと端部の防錆補修をメンテ計画に入れると、海近でも寿命が延びます。」

第7章｜見積書の読み方（実務チェックリスト）

塗装
- 塗料メーカー・製品名・グレード（例：NP パーフェクトトップ）
- 塗布量と回数（下1・中1・上1／規定ml・缶数）
- 下地補修数量（クラックm、錆部、脆弱部除去）
- シーリング工法（撤去打替え/増し打ち）と材料名
張替/カバー
- 外壁材のメーカー・品番・厚み（窯業16mm以上、金属はSGL表記）
- 透湿防水シート規格、通気胴縁の寸法・ピッチ
- 役物（見切・水切・コーナー・開口部）の数量と材質
- 固定仕様（SUSビス種・ピッチ・座金）と端部防錆
- 既存撤去・産廃費、仮設足場・メッシュ、安全費
共通
- 施工保証年数／製品保証の扱い・対象
- 工程写真（洗浄→下地→防水紙→塗り重ね/張り重ね）
- 雨天順延・追加単価表の有無

第8章｜スケジュールとベストシーズン

現地調査〜見積：1〜3日
色・素材決定〜契約：3〜10日（A4実物板を屋外で朝/昼/夕に確認）
工期目安
- 塗装：10〜18日（天候で前後）
- カバー/張替：12〜25日（撤去・下地補修含む）
ベストシーズン：3〜6月、10〜11月（乾燥安定）
梅雨・台風対策：可使時間厳守、下地含水率12〜15％以下、日締め防水・養生徹底

第9章｜費用最適化と補助制度（2025年時点）

コスト最適化
- 屋根・樋・窓と同時施工で足場を1回に
- 同一仕様の相見積で価格と工程管理の丁寧さを比較
- 海近は初期からSUS×SGL×上位防水紙にして再塗装周期を延ばす
補助・支援
- 省エネ・断熱（内窓/断熱材同時）で国/県/市補助の対象になる年度あり
- 別府市の住宅改修助成（子育て・高齢者向け等）は年度・要件により外装が対象/対象外
申請のコツ
- 多くは着工前申請、見積・仕様書・施工前写真が必要
- 最新情報は別府市役所住宅支援窓口・大分県公式サイトで確認

第10章｜よくある落とし穴と回避策

極端に安い塗装見積
- 回避：塗布量不足・下塗省略の懸念。缶数・仕様書・工程写真の提示を求める
カバーで雨漏り原因を放置
- 回避：窓上・入隅・配管貫通の原因特定→補修してから施工
シーリング増し打ちのみ
- 回避：原則は既存撤去の“打替え”。劣化大は撤去前提で見積
色選びの後悔
- 回避：A4実物板を南面/北面で朝昼夕に確認、3〜5分艶を検討
近隣トラブル
- 回避：着工前挨拶、洗浄・騒音工程の周知、車両・養生計画の共有

第11章｜今日やることチェックリスト

外壁のセルフ診断（チョーキング・ひび・反り・苔）
外壁材の種類（窯業/モルタル/金属）と築年をメモ
同一仕様で3社に現地調査依頼（塗料/材・工程を固定）
見積の「製品名・塗布量/張り坪・工程・保証」を赤ペンチェック
希望着工時期を決め、梅雨・台風期を避けた工程表を作る

第12章｜依頼先の選び方

確認したい登録・資格
- 建設業許可（塗装/板金/大工工事業）
- 外装劣化診断士／一級・二級建築施工管理技士
- 足場の組立て等作業主任者
信頼のサイン
- 工程写真提出（開缶・下地・防水紙・重ね/塗り）
- メーカー標準仕様準拠の見積書、固定仕様（SUSビス・ピッチ）の明記
- 近隣挨拶代行、1年・3年の定期点検制度